1.スミ入れ
ミゾやモールドに濃い色を流しこむ事によって輪郭をくっきりさせたり、見た目を引き締めたりする効果があります。
ガンプラ等では、リアルさを追求する関係もあって黒のスミ入れは避ける傾向が強いです。しかし、ケロプラのようなキャラクターモノの場合、逆に濃い目の色でスミ入れしてあげた方が、キャラクターっぽさが強調されて良いような気もします(場合にもよりますが)。
スミ入れを行うだけで、出来栄えがかなり変わってきますので、ぜひやっておきたい作業です。
(最近のケロプラは、瞳の部分や額・お腹のマークなど、塗りわけしなくてはいけない部分にしっかりモールドが入ってます。そこにしっかりスミ入れしてやる事によって塗装がしまります)
●スミ入れの一般的な方法 |
①スミ入れマーカーを使ってみる。 |
②エナメル塗料を流し込む |
③こんなアイテムも・・・ |
①スミ入れマーカーを使ってみる
②エナメル塗料を流し込む
スミ入れには、エナメルカラーを使用するのが一般的です。
基本的にはエナメル系溶剤で薄めて使用します。
ただ、エナメル系塗料は極めて浸透性の高い塗料ですので、大量に塗布してしまうとプラが劣化してしまい割れてしまう事がけっこうあります。
エナメル塗料の塗りすぎには特に注意が必要です。
《スミ入れの基本的な手順》
ア)みぞを深く掘りなおし→イ)薄めたエナメル塗料の流し込み→ウ)はみ出した塗料のふき取り といった感じです。
最後にトップコートで塗膜を保護します。
みぞが浅いと上手く塗料が流れ込まなかったり、ふき取りの際にせっかく流し込んだみぞの中の塗料までふき取ってしまう危険性もあります。そこで、みぞが浅い場合は、あらかじめニードル等先端のとがったものでみぞを深く掘り込んでおくと作業もしやすくなりますし、綺麗に仕上げられます。
薄めたエナメル塗料をみぞに流し込みます。
流し込んだ塗料が乾燥したら、みぞからはみ出した塗料をエナメル溶剤でふき取ります。
エナメル塗料は乾燥が遅いので、完全に乾燥するまで数時間放置しておく必要があります。
(中途半端に乾燥した状態でふき取りをしてしまうと、みぞの中の塗料までふき取ってしまい、やり直すハメになってしまいます。エナメル系塗料の使用の繰り返しは、確実にプラを劣化させてしまいますので完全に乾燥するのを待って、1発で決めるようにしましょう)
私の場合、箇所にもよりますが、ふき取りには主に綿棒を使用しています。
綿棒に溶剤を染み込ませて、はみ出た部分をやさしくふき取ります。
エナメル溶剤も塗料と同様プラを劣化させますので、乱用は厳禁です。
極力、はみ出した塗料の部分のみを狙ってふき取りを行っうようにした方が良いでしょう。
未塗装仕上げの場合、はみ出した部分をヤスリ等で削るという方法もあります。
ただしこの場合、あらかじめある程度ミゾを深くしておかないと、ミゾごと消してしまう危険性もあります。
なにせ、削りすぎには要注意です。
《エナメル溶剤の代用品》
プラの劣化を極力避けるために、エナメル溶剤の代わりにジッポーオイルを使用するという手もあります。
ジッポーオイルは揮発性が高い為、乾燥時間を短縮できるというメリットもあります。
私はもっぱら100均のジッポーオイルを愛用しております(笑)。
ただし、塗料自体はエナメル系を使用している為、劣化を完全に回避できるわけではありません。乾燥時間が短い分、劣化を抑える事はできますが、繰り返しの作業や大量塗布にはやはり注意が必要です。
その他、画材屋さんで購入できるペテロールでも、エナメル溶剤の代用は可能です。
ただし、ペテロールを使用した場合でも、プラの劣化を完全に回避できるわけではありません。繰り返しの作業や大量塗布にはやはり注意が必要です。
③こんなアイテムも
最近、スミ入れ用のシャーペン『GUNDAM スミ入れペン SHARP 0.3mm』なんていうアイテムも出ているようです。
私は使用した事はありませんが、噂では、普通のシャーペンと変わらないとか・・・。
今後、もし私が使用するような事があれば、追記しようとは思います。
おそらく使うような事が無いような気がしますがね~。
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【参考】綺麗なスミ入れを行うために
つや消しや半光沢のトップコートをスミ入れ前に吹き付けてしまうと、はみだした塗料がふき取り難くなってしまいます。
これは、つや消しや半光沢(特につや消し)の場合、表面がデコボコしている為、そこに塗料が入り込みふき取りが困難になってしまうからです。
①最初は光沢を吹いてから②スミ入れ、③最終的な仕上げをつや消しで行うというのがきれいなスミ入れを行う上での理想なようです。
そこまでこだわらないにしろ、初心者の方は、スミ入れ前のつや消しでのトップコート吹きは、避けておいた方が無難かもしれません。
未塗装で、形成色をいかした簡単仕上げの場合は、あらかじめ光沢コートを吹く必要も無いと思います。
●簡単仕上げの場合は、スミ入れ前のトップコート吹きは避け、トップコートは最後の仕上げのみに使うのが無難かも。
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