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基本通りに塗ってみる

【その1】 サフ(サーフェイサー)吹き作業

 ここでは、塗装の下地処理である、サフ(サーフェイサー)について触れていきます。
 ただし、ケロプラの場合、形成色がかなり設定に近いように考慮されてますので、必ずしもサフ吹きが必要かというと少々疑問も感じられます。
 パテなどを使用して改修作業を行ってる場合などは、必須の作業といえますが、下手にサフ吹きを行うと、いたずらに塗膜を厚くしてしまったり、せっかくのエッジやモールドを甘くしてしまうことにもなりかねません。
 ここでは、初心者の方が気軽に楽しむという前提で進めておりますので、自信のない方は、表面のペーパーがけと、丁寧なパーツ洗浄でサフ吹きを回避した方が無難かもしれません。
 よって、自信がない方は、スルーして下さい。
 ただ、その一方で、挑戦しないと当然技術の向上はあり得ませんし、後々改修作業を行う場合、または実際に行っている方にとっては必要な作業となりますので、ここで一通り基本的な内容に触れておきます。
 ノンサフ(サフを吹きつけない)で塗装する方は、塗装前のパーツ洗浄だけは丁寧に行ってあげて下さい。


【サーフェイサー】

《サーフェイサー(サフ)とは?》

 塗装を定着させるための下地剤です。
 あらかじめ吹き付けることによって、塗装面の表面を平滑にして、塗料の食いつきをよくしてくれます。
 サフ吹きには、他にも色々な効果があります。

《主なサフ吹きの効果》

●主なサフ吹きの効果                                  
 ①塗料の食いつきを良くする 
 ②表面のキズを確認する
 ③細かいキズを埋めてくれる
 ④下地色を統一し、ムラを防ぐことができる
 ⑤塗料の透過防止

①塗料の食いつきを良くする
 あらかじめ塗装面に吹きつけることによって、塗料の定着力を高める効果があります。

②表面のキズの確認
 細かいキズの確認に役立ちます。
 形成食のままだと見えにくい表面のキズを、サフを吹くことによって目立ちやすくすることができます。

※ただし、
ホワイトサフやベースホワイトはキズの確認には向いていません。キズの確認を目的として使用する場合は、グレーのサフを使用することをお勧めします。

③細かいキズを埋めてくれる
 細かいキズであれば、埋めてくれます。
 ただし、サフは粒子が細かいため大きなキズを埋めるには向いていません。そんな場合は、パテを使用しましょう。

④下地色を統一し、ムラを防ぐことができる
 キットの改修で、パテやプラ板など形成色と違った色が混在している場合、そのまま塗装してしまうと、下地の色が影響してムラになってしまう、もしくはムラをなくすために必要以上の塗装が必要となり塗膜が厚くなってしまう危険性があります。
 そんな場合は、サフで下地色を統一してあげることによって、塗膜を薄く、綺麗に仕上げることができます。
 
⑤塗装の透過防止
 薄く形成させれたパーツの上に、隠蔽力の弱い塗料を乗せた場合、塗装だけでは透けた感じになってしまう場合があります。
 薄いパーツやクリアーパーツなどの場合、あらかじめサフで下地をつくることによって、透過を防止することができます。





【サーフェイサーの種類】

[ビン入りタイプと缶入りタイプ]

 サーフェイサーには
ビン入りタイプ缶スプレータイプがあります。

《ビン入りタイプ》

 
ビン入りタイプは、溶剤(うすめ液)で2~3倍に希釈して、エアブラシで吹きつけます。
 缶スプレータイプよりも繊細な作業が行えますし、塗膜も薄く仕上げることができます。
 上級者向きです。

《缶スプレータイプ》

 
缶スプレータイプは、準備の手間なく使用できますので、ビギナー向きです。
 しかし、当然の如くビン入りをエアブラシで吹くような繊細な作業はできません。
 広い範囲に吹きつける分に関してはじゅうぶんだと思いますが、吹き付け方には慣れが必要です(【缶サフの吹き付け方】参照)。

[グレータイプとホワイトサフ]

 サフの色は、グレーのものとホワイトのものの2種類あります。

《グレーのサフ》

 表面の細かいキズが確認しやすいので、表面処理の確認に向いています。
 隠蔽力の弱い塗料を使用する場合や、塗料の発色を良くするためには、さらに白で下地処理する必要があります。

《ホワイトのサフ》

 ホワイトのサフは、下地処理のための白吹き作業を省略できるというメリットがあります。
 しかし、キズの確認には向いていません。
 

《参考1》
粒子の大きさ

 サフの粒子の大きさは、数種類存在します。
 使用する粒子の大きさによって、乾燥後の表面の平滑具合が違ってきます。
 (クレオスのサフの場合)
 ラベルに数字が記入されています。
 やすりと同様で、数字の数値が大きいほど、粒子は小さくなっています。
 500;粒子が大きくキズを埋めるの    にむいている。
1000;500と1200の中間。
1200;粒子が小さく




《参考2》
ホワイトサフとベースホワイトの違い

 ホワイトサフはグレーサフの色をそのまま白に置き換えたもの。
 塗装後の塗料の食いつきを良くするためにはこちらが向いています。
 ベースホワイトは、隠蔽力が強化されてますので、下地の色をしっかり隠したい場合には、こちらが向いています。



【缶サフの吹き付け方】


《手順》

1)対象物から
30cm位離します

2)
噴射方向が対象物と垂直になるように構えます。

3)缶サフを
吹いたままの状態で対象物の前をいっきにサ~ッと並行移動させます

面倒でも、
この作業を何度もこまめに繰り返します

この方法に慣れてしまえば、きっと上手く吹きつけられるはずです。

※まともにダイレクトに吹きつけてしまうとダマができたり、ムラになったりしますので要注意!


実際にサフが吹きつけられるのは、図②の位置の、缶サフが対象物の前を通過する一瞬です。
吹き始め(図①の位置)と吹き終わり(図③の位置)はダマやムラになりやすい為、それを回避するのが、この方法のねらいです。

私の場合、まず軽く缶を振って、1回カラ吹きしてから作業に入るようにしています。
1発目の噴射は、ダマになりやすかったり、サフの濃度が薄く感じられる事なんかもあるため、念のため一度プシュ~っと吹いてテンションを整えるのが目的です。

残り少なくなった缶サフは、もったいない気はしても使用しないようにしましょう。
ダマやムラの原因になります。

【その2】 筆塗り編




【その3】 缶スプレー編






【その4】 エアブラシ編



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